先日PHPカンファレンス福岡2016に参加してきました。
一つ前の記事でここ半年の登壇についてまとめており、その中でPHPカンファレンスにも触れる程度にとどめていたのですが、PHPカンファレンス福岡の振り返り記事やツイートまとめの中で多くの方に僕の発表について言及して頂けており、僕も初参加なのでちゃんと書こうと思って、今出張先のホテルで書いております。
カンファレンスとしてのレベルの高さがすごい
僕はそれなりに登壇もしていますし、技術カンファレンスにも沢山参加しておりますが、今回初参加したPHPカンファレンス福岡はその中でもトップクラスにレベルが高かったように思います。
ここで言うカンファレンスのレベルの高さとは、
- 登壇者の発表内容の充実度
- 聴衆としての姿勢の良さ
- 懇親会などでのコミュニケーションのとりやすさ
が挙げられます。では、上記について1つずつ思ったことを書いていきます。
登壇者の発表内容の充実度
これは言うまでもなく、PHPカンファレンスと言いながらも沢山の他分野の発表があり、PHPにとどまらない勢いを感じました。PHPに限定するのも良いのですが、こうやってさらに輪を広げて多くの専門分野から集まってもらいつつも、その中でPHPの良さを他分野の人に伝える、PHPを扱っているエンジニアがどのように考えているかを知ることができるので、メリットの方が大きいと感じています。
ですが、それをカンファレンスとして許容する度量が必要なわけですが、みなさん肯定的でPHPという単語一切発言されない発表であっても、その発表の中から良さを見つけて盛り上がるといった姿勢が感じられて、発表内容の充実やレベルの高さはもちろんの事、それを楽しむカンファレンスとしてのコミュニティの文化が色濃く出ていたように思いました。
きっと、この姿勢によってさらに他分野のエンジニアがPHPに興味を持ち、結果的にコミュニティは大きくなっていくでしょう。
聴衆としての姿勢の良さ
これ、実は僕も非常に重視している点なのですが、発表してる中で聴衆がその内容に対して真剣にこちらを見ていてくれて、時にはうなずいたり笑ったり、さらには大きな声で盛り上げてくれたり...これがあるのとないのとではカンファレンスの盛り上がりも発表者しやすさやノリも大きく変わってきます。発表者が快適に発表できればできるほど、その内容もさらに良いものになる場合がほとんどです。その結果、カンファレンスの発表内容の充実度も大きく向上するでしょう。
PHPカンファレンスでは、そこがすごくて、ずっとこちらを見てくれている人がほとんどで、話にすごく反応してくれるし、面白い内容にはちゃんと大きな声で笑ってくれたり、良いところは良いとツイッターなどで反応してくれたりして、登壇側としてはこれほどやりやすいカンファレンスはないでしょう。技術力が高い人達が集まると、場合によってはまずいところを指摘してばかりのカンファレンスに陥りがちな事もありますが、PHPカンファレンスはMatzの言う「隣の人を褒める」ことが自然にできていたように思います。
これはホントに大切で、大阪などでは前説とかいって練習することだってあります。それが、みなさん当たり前のようにできていて、かつ、僕のように結果的に喋りすぎて時間オーバーしてしまっても、ツイートで続きが聞きたいと沢山の人が発言してくれたり、それを見た運営の方々がその声を拾って僕に続きを喋るチャンスをもう一度与えてくださったりと、これは素晴らしい聴衆と優秀な運営無くては作り上げられない雰囲気だと思いました。
今後、はじめて大きな技術カンファレンスに参加したい人にオススメのカンファレンスを聞かれた時には、間違いなくPHPカンファレンスと答えるでしょう。それぐらい素晴らしい雰囲気を皆さんで作り上げていたのが印象的でした。
懇親会などでのコミュニケーションのとりやすさ
さらに懇親会では、初めて来た人たちでも喋りやすい雰囲気があり、特に懇親会LTでは、場合によってLTがあまり聞かれないような懇親会になることも多いのですが、PHPカンファレンスではLTの時間になると皆がLTの周りに座って聞く体制をとり、さらに大きな笑いと盛り上げ役をかってでる人が沢山いました。
結果的に、懇親会のLTを喋る人はすごく煽りやすいだろうと思いますし、何よりも、懇親会でもみんながちゃんと聞いて反応していること自体がすごく嬉しいはずです。また、発表後には沢山の方に声をかけて頂きお話ができたのも、まさにこのコミュニティの文化や居心地のよい雰囲気を作り上げることが作用して、皆がコミュニケーションを取りやすい環境を作っているのでしょう。
PHPカンファレンスでは、是非とも懇親会にも参加してお話することをおすすめします。
まとめ
ということで、PHPカンファレンス福岡、というか、PHPカンファレンスそのものに初参加しましたが、全国から沢山のPHPerが参加されていてこの雰囲気なのですから、間違いなく関西・東京・北海道などで開催されるPHPカンファレンスも同様に素晴らしい雰囲気で行われるのだろうと容易に想像できます。
この雰囲気を作り上げるために、これまで長い間様々なエンジニアやコミュニティ、さらにはそれらを維持し盛り上げるための運営の方々など多くの人たちが試行錯誤してきたのだと思います。沢山の苦労もあったでしょう。時にはくじけそうな時もあったと思います。そういう、皆に支えられ続けるコミュニティだからこそ、カンファレンスでもこのような高いレベルでとり行うことができており、なによりそれを可能としたのは、その中心にはPHPという皆に愛されるプログラミング言語の存在があるからだと感じます。
PHPは様々な意見が飛び交っていますが、このカンファレンスに参加したことでひとつの確信を得ました。それは、PHPはプログラミング言語の枠を超え、エンジニア達に大きな影響を与え、そこから類まれない貴重なコミュニティを作り上げることができた、言いかえれば、まさに「技術」によって人々や世界をかえたのだと思います。そのコミュニティは今やなくてはならない存在であり、時にはくじけそうになった人達を、見捨てる事なく結びつけるでしょう。それが昨年の基調講演でもあった「全てを結ぶ力」という発表へと昇華されたのだと考えると疑う余地はありません。心の底から、このような素晴らしいカンファレンスに参加できたことに感謝します。ありがとうございました。
今後も、PHPとPHPに関わるエンジニアが作り上げてきた文化をもとに、このような技術コミュニテイをさらに成長させていくことを期待しつつ、そして、僕も登壇などで今後もサポートできると良いなと思いつつ、僕のPHPカンファレンス福岡2016の感想としたいと思います。
皆さんお疲れ様でした!
あ!!!!
ちょっと高まってしまってすっかり僕のスライドの事書くのを忘れていましたが、僕はスポンサーセッションだけど技術の話をするぞーと意気込んで技術の発表をしたら思った以上に好評でして、とてもうれしかったです!